タイにおけるコミュニティ主義の展開と普及 -─1997年憲法での条文化に至るまで-


Autoria(s): 重冨, 真一
Data(s)

16/02/2010

16/02/2010

01/12/2009

Resumo

現在タイでは,一種のコミュニティ主義思想が,少なからぬ政治的影響力をもっている。 ここで「コミュニティ主義」とは,国家や社会を律するうえで,市場原理と政府機能の両方を抑制し,人々の自 主的連帯や自然との協調的関係を重視する思想を指す。この思想は1980年代の初頭に,ごく一部の NGO活動家や研究者,知識人によって打ち出された。 ところがいまや憲法や国家開発計画にまで「コ ミュニティ」を重視する文言が踊る。本稿は,コミュニティ主義思想がタイ社会で普及した過程を追 い,どのような主体,社会装置,表現方法がそれに寄与したのか検討した。そして1980年代後半から 1990年代前半にこの思想が国家エリート,国家への抵抗運動,改良主義的な運動のイデオロギーとし て翻訳されて広い分野の支持者を得たこと,その主唱者が1990年代の国の制度改革過程に深く関わっ ていたことを明らかにした。

Identificador

アジア経済 50.12 (2009.12): 21-54

http://hdl.handle.net/2344/874

アジア経済

50

12

21

54

Idioma(s)

ja

jpn

Publicador

日本貿易振興機構アジア経済研究所

Institute of Developing Economies, JETRO

Palavras-Chave #政治 #311 #AHTH Thailand タイ
Tipo

Article

Journal Article